法人携帯で固定IPを利用するメリット・デメリットとは?利用方法やポイントをわかりやすく解説

2026.08.28

法人携帯を持っている男性社員

「法人携帯でも固定IPを利用できるのか」「固定IPにするメリットはあるのか」と考えている企業担当者は多いのではないでしょうか。

法人携帯でも固定IPアドレスを利用することができ、セキュリティ強化などのメリットがあります。

一方で、追加費用が発生する場合や、導入後の運用・管理が必要になる点には注意が必要です。

本記事では、固定IPアドレスの基礎知識やメリット・デメリット、利用方法、固定IP対応の法人契約を選ぶ際のポイントなどをわかりやすく解説します。

法人携帯で固定IPの利用を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

固定IPアドレスとは?

固定IPアドレスとは、インターネットに接続する機器やネットワークに割り当てられるIPアドレスを、常に同じ値で利用できる仕組みです。

IPアドレスは、インターネット上で通信相手を識別するための「住所」のような役割を持っています。

固定IPアドレスを利用すると接続元を特定しやすくなるため、企業ではアクセス制限や社内システムへの接続などに活用されるのが一般的です。

法人向けにさまざまな固定IPサービスが用意されているため、用途や通信環境に応じて選択できます。

固定IPと動的IPの違い

固定IPと動的IPの違いは以下のとおりです。

項目固定IP動的IP
IPアドレス原則固定ランダムに決定
主な用途社内システムへの接続などWeb閲覧、メールなど
法人での活用セキュリティ強化やアクセス管理に活用一般的な通信に活用

動的IPは、IPアドレスがランダムで設定される仕組みであり、通常のWeb閲覧やメールであれば問題ありません。

一方で、アクセス元のIPアドレスが特定できる固定IPであれば、社内システムへの接続を制限することが可能です。

法人携帯でも固定IPは利用できる

一般的な携帯電話のデータ通信では、接続時に同じIPアドレスが割り当てられるとは限りません。

そのため、法人携帯から特定のIPアドレスで社内システムなどにアクセスする場合は、固定IP対応のサービスを選ぶ必要があります。

法人携帯でも、固定IPに対応したSIMや固定IPサービスを契約することで、固定IPを利用することが可能です。

タブレットやモバイルルーター、IoT機器などについても、固定IPサービスが利用できます。

法人携帯で固定IPを利用するメリット3つ

法人携帯で固定IPを利用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。

次項からは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

①セキュリティを強化できる

固定IPを利用すると、あらかじめ登録したIPアドレスにアクセスを限定する「IPアドレス制限」を導入できます。

社内システムなどへの接続を法人が管理する固定IPに限定すれば、許可していないネットワークからのアクセスを防ぐことが可能です。

アクセス元を一定の範囲に絞れるため、第三者による不正な接続を防ぐセキュリティ対策として役立ちます。

また、IDやパスワードによる認証などと組み合わせることで、不正アクセスのリスクを抑制し、さらなるセキュリティ強化につながるでしょう。

②社外から社内システムへアクセスできる

法人携帯で固定IPを利用すれば、外出先から社内システムへアクセスする際も、IPアドレスを一定にできます

特定のIPアドレスからの通信のみを許可する設定にすることで、社外から社内システムを利用できる環境を構築可能です。

外出の多い営業担当者にとっては、オフィス以外でも社内データやシステムを利用できるため、業務の利便性向上につながります。

加えて、VPNなどのセキュリティ対策と組み合わせることで、安全性に配慮したテレワーク環境も構築できるでしょう。

③アクセス管理を効率化できる

固定IPを導入すると、IPアドレスを基準にアクセス元を識別できるため、法人携帯からのアクセス状況を把握しやすくなります。

社内システムへの接続を特定のIPアドレスに限定するなど、アクセスの可否を一定のルールで管理することが可能です。

また、法人携帯からの接続元が一定になることで、アクセスログの確認や不正な接続の監視も容易になります。

特に複数の端末を運用している法人の場合は、従業員や端末が増えた際もアクセスルールを統一しやすく、管理負担の軽減に役立つでしょう。

法人携帯で固定IPを利用するデメリット3つ

法人携帯での固定IP利用にはメリットがある一方、以下のようなデメリットもあることも理解しておきましょう。

次項では、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。

①費用が発生する

固定IPを利用する場合、一般的なモバイル通信プランに加えて、オプションや専用SIMなどの追加料金が必要になる場合があります。

契約するサービスによっては、初期費用や設定費用が発生するケースもあるため注意が必要です。

また、複数の法人携帯で固定IPを利用する場合、回線数に応じてコストが増える可能性もあります。

導入の際は、必要台数や利用期間などを踏まえて確認しましょう。

②利用できるサービスが限られる

すべての携帯キャリアや法人向けSIMが固定IPに対応しているわけではなく、希望する通信回線や料金プランでは利用できない場合があります。

サービスによって、対応している通信規格やデータ容量、端末などが異なることもあります。

そのため、導入前に対応キャリアやサービス内容を確認し、自社の利用環境に適しているか検討しましょう。

③運用・管理が必要になる

固定IPを利用する場合は、利用する回線やIPアドレスを把握し、アクセス制限などの設定を適切に管理することが求められます。

従業員の異動や法人携帯の入れ替え、利用サービスの変更があれば、設定内容の見直しが必要です。

管理が不十分になると、不要なアクセス権限が残る可能性もあるため、運用ルールを明確化し、定期的に設定内容や利用状況を確認しましょう。

法人携帯で固定IPを利用する方法

法人携帯で固定IPを利用する方法には、主に以下の3つがあります。

次項では、それぞれの利用方法について詳しく解説します。

キャリアの固定IPオプションを利用する

現在利用している携帯キャリアが固定IPオプションを提供している場合は、法人向け回線に追加して固定IPを利用することが可能です。

対応するオプションを契約することで、モバイル通信時に固定IPアドレスを利用できるようになります。

新たに通信環境を大きく変更する必要がなく、導入しやすい点が特徴です

ただし、すべてのキャリアや料金プランが固定IPに対応しているとは限らないため、利用条件や対象端末などを事前に確認しておきましょう。

固定IP対応の法人SIMを利用する

固定IP対応SIMは、以下のような機器で利用可能です。

  • スマートフォン
  • タブレット
  • モバイルルーター
  • IoT機器

対応する端末にSIMを挿入することで固定IPを利用できるため、法人携帯だけでなく、遠隔地のIoT機器などにも活用しやすい点が特徴です。

なお、既存端末を活用する場合は、対応するSIMの種類や通信方式などを確認し、自社の利用環境に適したサービスを選びましょう。

VPNサービスと組み合わせる

VPNサービスと組み合わせて、法人携帯で固定IPを利用する方法もあります。

VPNとは、インターネット上に仮想的な専用ネットワークを構築して通信を暗号化する仕組みです。

固定IP対応のVPNであれば、外部から見えるIPアドレスを固定できます。

既存回線を活用できるため、複数の通信キャリアや端末を利用している企業でも導入しやすい点が特徴です。

通信速度やセキュリティ機能、運用方法などを確認したうえで選定しましょう。

固定IPが利用できる法人携帯キャリア・サービス比較

固定IPが利用できる法人携帯キャリアとサービスは、以下のとおりです。

キャリア固定IP対応サービス提供方法
docomoInfoSphere MNO接続サービスドコモSIM搭載端末向けにグローバル固定IPを付与
auCPAユーザーアサイン型では、端末に固定IPを割り当てて利用
ソフトバンクセキュアモバイルアクセスモバイルアクセスを利用して企業ネットワークへ接続
楽天モバイル(法人)モバイルデータ通信サービス(楽天コミュニケーションズ)楽天モバイル回線のデータSIMに固定グローバルIPを追加

社内サーバーや社内ネットワークに繋ぎたい場合は、auやソフトバンクなどのプライベートIP接続が最適です。

一方で、外部のWebサービスにIP制限でアクセスしたい場合は、docomoや楽天モバイルなどのグローバル固定IPが最適といえるでしょう。

固定IP対応の法人携帯サービスを選ぶ際のポイント3つ

固定IP対応の法人携帯サービスを選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認しましょう。

次項では、確認したいポイントを詳しく解説します。

①対応キャリア・通信品質を確認する

固定IPサービスごとに利用できる通信キャリアや回線は異なるため、現在の法人携帯を継続したい場合は、利用可否を確認しましょう。

移動先や設置場所で電波が入らなければ使えず、IPの種類(グローバル/プライベート)を間違えると目的のシステムにアクセスできなくなってしまうでしょう。

最適なキャリアと通信方式を選ぶことで、場所を選ばず社内システムへ安全・スムーズに接続でき、社外からのリモートワークや現場のIoT運用が快適に行えます。

ただし、山間部やビルの地下などではキャリアによって電波状況が大きく異なるため注意が必要です。

導入前に必ず現地でのエリア確認や貸出SIMでのテストを行い「使う場所の電波」と「繋ぎたいシステムの仕様」の2点をクリアするサービスを選びましょう。

②料金とオプションを比較する

「月額基本料+固定IPオプション代」のトータルコストと、データ容量の制限条件を必ず比較して選んでください。

SIM自体の基本料が安く見えてもオプション料が高額な場合があるほか、契約時のデータ使用量をオーバーして速度制限がかかると業務が停止に繋がるためです。 

法人携帯で固定IP対応サービスを検討する際は、主に以下の項目を確認しましょう。

  • 月額料金
  • 初期費用
  • 固定IPオプション料金
  • データ容量
  • 利用回線数
  • 最低利用期間

固定IP対応サービスは、通常の通信料金とは別に初期費用やオプション料金が発生するケースがあります。

複数の法人携帯に導入する場合は、1回線あたりの費用が小さくても、全体のコストが大きくなる可能性もあるため注意が必要です。

③セキュリティ機能を確認する

補強用のセキュリティ機能が充実しており、トラブル時に即座に対応できる法人専用サポートのあるサービスを選びましょう。

万全のセキュリティで情報漏洩リスクを最小限に抑えられる上、万が一の接続障害時も迅速なサポートで被害を防ぐことができます。

なお「固定IP=絶対に安全」というわけではありません。

固定IPはアクセス元を特定しやすい反面、攻撃対象としても狙われやすくなり、通信トラブル発生時には業務の停滞に直結するためです。

単にIPを固定するだけでなく、端末個体識別(MACアドレス制限など)や暗号化通信が併用できるかを確認し、安全な通信環境と手厚いサポート体制が揃ったサービスを選んでください。

法人携帯で固定IPを利用するなら法人携帯ファーストにご相談ください

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法人携帯ファーストでは、大手4キャリアを比較しながら、企業の規模や料金・課題に合わせた料金プランの提案を受けられます。

また、アフターサポートも充実しているため、プラン変更時やトラブル発生時でも相談しやすい体制が整っているため、法人携帯の契約をスムーズに進めたい方はぜひ活用してみましょう。

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次項より、法人携帯ファーストを利用した事例を2つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

事例①製造業

約50台の法人携帯を運用していた製造業の企業では、IT担当者が1名しかおらず、端末設定やトラブル対応を一人で担っていることが課題でした。

そこで、法人携帯ファーストは運用体制を確認し、MDMの導入と端末管理の一元化を提案しています。

その結果、初期設定やアプリ配信、利用状況の管理までまとめて実施できる環境が整備されました。

導入後は、個別対応にかかっていた作業が削減され、IT担当者の負担が大きく軽減されています。

また、端末運用の管理体制が改善されたことで、トラブル対応のスピード向上にもつながりました。

事例②美容サロン運営

複数店舗を運営する美容サロンでは、スタッフ間の連絡を個人携帯に頼っており、情報共有の遅れやセキュリティ面が課題となっていました。

法人携帯ファーストは、利用状況に合わせ、店舗責任者には通話中心のプラン、スタッフにはコストを抑えたデータプランを提案しました。

あわせて、端末の初期設定やアプリ導入、連絡用ツールの設定まで対応しています。

導入後は、業務連絡を法人携帯に一本化したことで、スタッフ間の連携がスムーズになりました。

個人端末の業務利用も減り、情報管理の改善と店舗運営の効率化につながった事例です。

まとめ

本記事では、固定IPアドレスの基本や法人携帯で固定IPを利用するメリット、利用方法やサービス選びのポイントなどを解説しました。

固定IPとは、同じIPアドレスを継続して利用できる仕組みであり、法人携帯で利用することで以下のメリットが期待できます。

  • セキュリティを強化できる
  • 社外から社内システムへアクセスできる
  • アクセス管理を効率化できる

一方で、費用やサービスの制限、運用・管理の手間などのデメリットもあります。

固定IPを含め、自社に適した通信環境を検討している企業は、法人携帯ファーストへ相談してみてはいかがでしょうか。

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