【完全版】MDM(モバイルデバイス管理)とは?導入による効果やメリット、注意点を分かりやすく解説!
2025.06.23
企業が成長を続ける現代において、モバイルデバイスの業務利用は不可欠です。
しかし、その利便性の裏側には、情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクが潜んでいます。
これらのリスクを管理し、安全なモバイルワーク環境を実現するためには、MDM(モバイルデバイス管理)が不可欠です。
本記事では、MDMの機能や選び方、導入の流れについて詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、貴社のモバイル戦略にお役立てください。
目次
MDMとは?
MDM(Mobile Device Management)とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を一元的に管理・保護する方法です。
企業が従業員に貸与する社用携帯だけでなく、個人所有の端末(BYOD)も管理対象となります。
MDMを導入することで、セキュリティ対策の強化、運用コストの削減、業務効率の向上などを実現することが可能です。
近年、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末は、ビジネスシーンにおいて不可欠なツールとなっています。
しかし、その一方で、情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクも深刻化しており、トラブルもつきません。
これらのリスクを管理し、安全なモバイル利用を実現するために、MDMが注目されています。
MDMの導入により図れるセキュリティ効果
MDMは、紛失・盗難時の情報漏洩対策として非常に有効です。
リモートロックやデータ消去機能により、不正アクセスを防ぎ、機密情報を保護できます。
また、MDMは、不適切なアプリの利用制限やOSのバージョン管理など、セキュリティポリシーも徹底できるため、マルウェア感染のリスクを低減し、安全なモバイル環境を実現することが可能です。
なお、セキュリティリスクは紛失・盗難時だけでなく、日々の業務内にも潜んでいます。
各場面ごとにMDMを利用することでセキュリティ効果を高められる理由を、事項より詳しく解説していきます。
社内・現場
社内や現場での業務におけるモバイル端末は、情報漏洩のリスクと隣り合わせです。
企業の端末には多くの個人情報や企業の機密情報が保存されているため、万が一情報漏洩してしまった場合、企業の損害は図り知れません。
そこで、MDMを導入することで、従業員が利用するアプリやWebサイトを制限し、業務に関係のない利用を抑制できます。
また、万が一端末を紛失した場合でも、遠隔操作でロックやデータ消去が可能なため、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが可能です。
これにより、機密情報や業務データの安全性を確保し、セキュリティインシデント発生のリスクを大幅に低減できます。
テレワーク
テレワーク環境下では、従業員の端末利用やサイト閲覧等の監視ができないため、端末管理が行き届きにくく、セキュリティリスクが増大します。
MDMを導入することで、 位置情報に基づいてアクセス制限をかけたり、業務時間外の利用を制限したりすることが可能です。
これにより、私用端末からの情報漏洩を防ぎ、安全なテレワーク環境を実現できます。
さらに、MDMは、テレワークにおけるセキュリティポリシーの適用が可能です。
例えば、一定時間操作がない場合に自動で画面ロックをかけたり、不正なWi-Fiスポットへの接続を禁止したりすることで、情報漏洩のリスクを低減します。
MDMを導入する際の3つのメリット
MDM導入は、企業にとって様々なメリットをもたらします。
導入後のメリットを確認しておくことで、より業務効率を向上させることが可能です。
ここでは、MDM導入時に得られる3つのポイントを紹介します。
1つずつ確認して、導入時のために把握しておきましょう。
①社用携帯を一括で管理できる
MDMを導入することで、OSのバージョンやセキュリティパッチの適用状況、インストールされているアプリなどを一元的に把握できます。
これにより、セキュリティポリシーに違反している端末を特定し、迅速に対応することが可能です。
また、紛失・盗難時には、リモートでロックやデータ消去を実行できるため、情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。
さらに、MDMは、各端末の利用状況を可視化し、不正アクセスの早期発見にも貢献できるため、セキュリティインシデントを未然に防ぎ、企業の信頼性を保護することが可能です。
②端末コストの最適化
MDMを活用することで、端末の利用状況を詳細に把握し、不要なアプリやサービスの利用を制限できます。
これにより、データ通信量やバッテリー消費を抑制できるため、通信コストや端末の維持費を削減することが可能です。
さらに、MDMは、端末全体を管理し、最適なタイミングで機種変更の判断ができるようになるため、無駄な買い替えを防ぎ、長期的なコスト削減が期待できるでしょう。
また、MDMの端末一元管理機能を活用することで、端末の紛失や盗難のリスクを低減し、保険料などの間接的なコスト削減にも繋がります。
③社員との信頼関係を維持
MDMの導入には、社員のプライバシーへの配慮が不可欠です。
過度な監視は社員の不信感を招き、業務効率の低下につながる可能性があります。
利用目的やデータ収集範囲を明確にし、透明性の高い運用を心がけることが重要です。
社員への丁寧な説明をおこなうことで、MDM導入に対する理解と協力を得られ、結果として信頼関係の維持に繋がります。
また、MDMの導入目的や、どのようなデータを収集するかを事前に明確にすることで、従業員の不安を軽減し、安心して社用端末を利用できる環境を構築することも可能です。
これにより、従業員満足度の向上にも繋がり、企業全体の生産性向上にも期待できるでしょう。
MDMを導入する際の3つの注意点
MDMは導入すれば終わりではありません。
導入後の運用が重要であり、注意点をおろそかにすると、期待した効果を得られないばかりか、従業員の不満を招く可能性もあります。
ここでは、MDM導入時に注意すべき3つのポイントを紹介します。
①MDMはすべての端末に適用されるわけではない
MDMは、基本的に企業が管理する端末にのみ適用されます。
一方、BYOD(私物端末の業務利用)の場合は、個人の私物端末となるため、会社管理の端末ではありません。
BOYDでMDMを活用するとプライバシーの損害であると感じる社員がいる可能性もあるため、適用範囲を慎重に検討しましょう。
例えば、私物端末の業務利用を許可する場合は、別途セキュリティポリシーを策定し、従業員に遵守を求めるなどの対策が必要です。
②社内のルールを定める
MDMの導入にあたっては、利用目的や管理範囲、プライバシーポリシーなどを明確に定めた社内ルールを策定することが不可欠です。
ルール策定にあたっては、従業員の意見を取り入れ、十分な協議を行うことが望ましいでしょう。
よって、ルールに対して納得感が生まれ、社員のルールを守る意識をより高めることができます。
なお、策定したルールは、従業員に周知徹底し、同意を得た上で運用を開始することが重要です。
社内ルールの策定と周知は、MDM運用における透明性を高め、従業員の不安や不満を軽減します。
また、ルールに違反した場合の措置を明確にしておくことで、MDMの運用効果を最大化し、セキュリティリスクを低減することができます。
③管理者を定めておく
MDMの運用を円滑に進めるためには、専門知識を持った管理者を配置することが重要です。
MDMの運用には、MDMの設定、運用状況の監視、トラブルシューティングや従業員からの問い合わせ対応、MDMに関する教育担当者の配置が必要とされます。
管理者を定めることで、MDMの効果を最大限に引き出し、セキュリティレベルを維持することができるでしょう。
また、管理者は、MDMの専門知識を常にアップデートし、最新のセキュリティ脅威に対応する必要があります。
そのため、MDMベンダーとの連携を密にし、技術的なサポートや情報提供を受けるような体系づくりも欠かせません。
適切な管理者配置と継続的な教育により、MDMの効果を最大限に引き出すことができます。
MDMの導入時にやるべきこと
MDMの導入時にやるべきことは次の通りです。
- 導入前:対象端末の洗い出し、セキュリティポリシーの策定、運用体制を構築
- 導入時:MDMの設定、端末へのエージェントインストール、動作確認を確実に行う
- 導入後:定期的なログ監視、セキュリティアップデート、従業員への教育を実施し、継続的な運用改善に努める
MDM導入後も、定期的な見直しと改善を続けることで、常に最適な状態を維持できます。
また、従業員からのフィードバックを収集し、使いやすさや利便性の向上に繋げることも重要です。
セキュリティリスクの変動やビジネス環境の変化に合わせて、MDMの設定やポリシーを柔軟に調整しましょう。
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また、セキュリティ対策やコスト削減に関するご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
企業から、個人事業主まで幅広く対応しているため、まずはお気軽にご相談いただき、貴社に最適なソリューションを見つけましょう。
まとめ
MDMは、企業におけるモバイル端末管理の効率化とセキュリティ強化に不可欠なソリューションです。
導入により、情報漏洩リスクの低減、管理業務の効率化、コスト削減など、多くのメリットが得られます。
本記事を参考に、MDM導入を検討し、セキュリティの高いモバイル環境を構築しましょう。
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